カシュガル

 トルファンから再び車でウルムチへ戻り、そこから飛行機で中国の最西端、カシュガルへ飛びました。カシュガルは、タクラマカン砂漠の西の終点に位置し、人口は40万人ほどで、標高1200mの高所にあるため、気候も温暖です。ここはシルクロードが盛んな頃には、西域南路や天山南路(西域北路)の交差点に当たり、タクラマカン砂漠を渡ってきた隊商やパミールや天山の山を越えてきた隊商でとてもにぎわったところだそうです。さすがに中国でもここまで来ると、漢族はあまり見られず、ほとんどがウイグル人で、その他キルギス族などの少数民族の人々が多く見られます。西洋系というほど彫りが深くなく、でも目元はパッチリしていて、我々東アジア系とははっきり違います。ほとんどの女性が頭にスカーフを被り、ベールで顔を隠している女性も少なくありません。男性は必ずトルコ帽のようなつばの無い帽子を頭に載せています。この帽子は民族によってそれぞれ違いがあるそうですが、我々には少しも区別が付きません。トルファンでも同じような人々が多かったのですが、カシュガルの方がはるかに大きな都会ですので、それだけ、印象が強烈でした。 カシュガルの初日は市内観光で始まりました。市の中心で、街のシンボルでもあるイスラムのエイティガール寺院とその近くにある職人街という古い商店街、また、少し郊外の地元の豪族の墓所である香妃墓や、バザールなどを見てまわりました。中でも圧巻だったのは、たまたまこの日が日曜だったため、休日に開かれる動物市へ案内してもらったことです。市場は街の西外れの空き地で行われていて、農民達が育てた家畜、ヤギ、羊、ロバ、馬、牛などを持ち寄って売り買いしています。辺りは、土ぼこりの中、売り手や買手の喧騒や動物の鳴き声でごったがえしており、みやげ物屋には無い、生活の臭いで満ちていました。

エイティガール寺院           香妃墓(香妃は乾隆帝の妃だった人)       
動物市場                カシュガル旧市街         
カシュガルの子供               旧市街のガイドさん達と