最初は、この【たび】雨に見まわれる可能性があったが、結局は良い天気だった。
折り畳み傘も使うこともなく終わりそうである。
ホテルをチェックアウトした後、財布の中身が1万円を切っていた。東京までどうやっても帰れない。
銀行に寄ってみると、口座には2万5千円しか残っていない。
本当に我が家は、財政難。
この後、電気料が引落とされるので、後で何とかしないといけない。
福島にもチャンと「ドトール」があり、モーニングコーヒーを頂きながらメールチェック。この3日間で50通近く入ってきた。連休明けは、多いね。
残り少ない残金を有効に使う為にも、最適のルートを検索する。
チケットショップで、福島〜東京間の切符を購入し、福島駅で福島⇔赤湯の往復切符を購入。すぐに初めて乗車する新幹線つばさ号に…
最初は、書物でもしようかと思っていたが、峠を越える新幹線は結構揺れる。
そこで、行きにやりかけていた、MDへのマーキングと曲目入力をする。
約40分程で山形県南陽市にある赤湯駅に到着。
思ったとおり、駅前は閑散としていた。駅はきれいに建て直したみたいだけど。
打ち合わせまでちょっと時間があるので、帰りの新幹線の時間を確認。
1時間に一本しかない。ちょっと遅れたら大変な事になってしまう。
中心地に向いながら、途中の和食の店「一藤」(南陽市赤湯829
tel0238-43-7009)に昼食を採りに入る。
「山形と言えばそば」って言うぐらい今は有名になっているが、未だ山形で美味しいそばに出会ったことがない。
ここのお店は赤湯名物の唐辛子をそばに練りこんで打ってある、自家製手打ち“唐辛子そば(\700)”が有名らしい。
そば以外に、和食屋らしい付け出しが付いてくる。
そばの味としては悪くない。つゆも濃い目の関東風。
良く見ると、唐辛子が練りこまれているのが判る。手打ちで不揃いな太さのそば達が「食べてくれ!食べてくれ!」と催促しているようだ。
量も多く申し分ないのだが、如何せん「ざる」に乗っていない事が後半致命的になってきた。
「ざる」に盛られていないそばは、水を出し、それが皿に溜まってくる。そうすると、付ける時余計な水分もついて来て、つゆが薄くなってくる。
そばの香りも、つゆの味も全て飛んでいってしまった。
最後の蕎麦湯が悲しい薄さに…
打ち合わせ前に、さっき通りすがった肉屋が目に付き、米沢牛のコロッケを食べたくなった。
昨日に引き続きコロッケだが、「肉の旭屋」って店で、“コロッケ(1個\50)”を購入。すぐさま立ち食い。
ポテトも甘く、肉も良いのだが、冷たいコロッケは悲しい。
打ち合せ終了直前に時計を見たら、次の新幹線発車まで残り10分。
でも、そこで打ちきりするわけにもいかない。「次のやつで行こう」と思ったその時、先生から「この後どうされるんですか?」との質問。
おおっ!
「いやあ、44分の新幹線か1時間後の35分で帰ろうと思っています。」と答えると。
「じゃあ、駅まで車で送りますよ。」と願ってもない答えが返ってきた。
おかげで5分前には駅に到着。会社に報告の電話して1分前。
ホームに入るとちょうど新幹線つばさが入ってきた。
席について残りのMDへのマーキングと曲目入力をし、ちょうど終わった頃に
車内販売が回ってきた。
せっかく、山形の米沢に来たんだからね、これ食わないと。
駅弁“米沢牛の牛肉弁当”とビールを購入。
車窓は通路側でなかなか見られないが、のんびり食べる。
一応、あつあつ仕様のこの駅弁。ちょっとあったかい程度だが、甘く煮た牛肉とご飯を口にほうばり、ビールを飲む。これ以上の幸せはないね。
東京までの2時間。後は寝るだけ。
2000/5/10