牛(ギュウ)と言ったら…


13年前の今日2月18日、一人の青年の悲劇があった。
浪人して国立大学を目指していた彼は、共通一次試験を終え、二次試験に向けて準備していた。
当時体育教員を目指すべく、勉強をしていた彼は、二次試験の実技練習のため、母校に毎日通って練習していた。
専門のハンドボールやバレー、サッカーなどの球技は難なくこなしていたが、元来体の硬い彼は、器械体操に苦戦していた。しかしながら、その日までは難なくこなしていたのだ。
その日彼は、実技試験の本番並のテスト練習をすることに、妙に気合が入っていた。
出来なかった体操の「蹴上がり」も出来るようになり、あとはマット運動だけ。
二次試験でやることになるだろう種目練習を一つ一つこなし、最後の締め地上転回をするだけだった。
いつもなら、出来ていた。しかしその日は、何故か進入スピードが遅かった。
遅かった為に回転がまわりきらなかった。しかし、彼は本番に見立てたテスト練習で無理をした。
結果、着地失敗。と共にボキッポキッ!っと言う音が聞こえたと、そばにいた後輩がのちに語った。
彼の足首は、曲がるはずのない方向に曲がり、足の裏が寝ていて見えた!
「あ〜!やってしまった!」
そばにいた先生は、「大丈夫。脱臼だ!」と言って、ポキッって元に戻してくれた。
しかし、もう一人の先生が、「先生、でもちょっと曲がってませんかね?」と言う。
「一応、病院に行こう!」と学校の裏にある、病院に車で移動。
その病院でレントゲンを撮り終えると、病院の先生が現れ、「うちじゃ手におえません。市立病院か、整形外科に行ってください。」との事。
すぐに近くの整形外科へ。そこでレントゲンを撮り、待っていると看護婦さんが現れ、「院長先生の車に乗って頂けますか。」と乗せられ、向った先は、岩手県高次救急センター。
瀕死の重傷を負った患者が集まる所。
そこで、レントゲンを撮ると、看護婦が現れ、
「今、手術室が一杯ですので、16時から手術します。」と言って消えていった。
結局、くるぶしが半分に割れ、頚骨が折れて、ボルト針金を入れる事となった。
1987年2月18日の出来事だった。

それはさておき、ソウルから帰って来て5日。早くもたびに出ることに。
今回は、静岡の磐田と三重の松阪での打ち合わせ。
磐田と言えば、そうサッカーのあれ。
松阪と言えば、当然ギュウである。
?違うって?

いつもよりちょっと早く、家を出て新横浜へ。
新横浜で手土産と小腹用のヤキソバパンを買う。
えっ!何で弁当じゃないの?って言う、常連読者もいるかもしれないが、今回は「こだま」でのたびである。
各駅停車の新幹線こだま号は、待ち合わせが多いのである。そこで、新幹線グルメとして、途中駅で"いつもと違う駅弁を食おう!"って魂胆さ!
新横浜を出て小田原でいきなり6分停車。さすがに小田原じゃもったいない。
熱海に停まり、三島でまた6分の停車。
ここぞとばかり、ホームに駅弁を買いに行く。
"海ひこ山ひこ""きのこどん""鯛めし"など魅力的な弁当が並ぶが、私が選んだのは"旅ごころ桜えびめし(\1,000)"

やっぱり、全国で唯一駿河湾でしか捕れない桜えびを逃す手はないでしょう!
桜えびの炊き込み御飯に、シソに包まれたいわしのつみれを揚げたものや、うま煮、卵焼き、桜えびのてんぷらなどが入っている。

炊き込み御飯が冷たすぎるのが、残念だったが、後は合格点。また一つ駅弁を覚えた。

こだまは、新富士、静岡、掛川に停まり、浜松へ。
浜松で乗り換えして、磐田へ。
Jubilo磐田の正式名称は「株式会社ヤマハフットボールクラブ」って知っていた?
言われてみれば、そうだよな〜って感じだけどね。
そこで、去年の鹿児島でのアントラーズに続き、監督に会う。
監督って言っても今回は、前監督って言うほうが正しいか。
アントラーズのほうは前に進まなかったが、こちらはOK!
スタジアムと練習グランドをロケハンして、フロントの方と食事。
"かつ柳川定食"ってのを、ご馳走になってしまった。「ラッキー!」

磐田から浜松に出て、そこから新幹線こだま号で名古屋へ。
名古屋から松阪まではJRと近鉄の二つの選択があったが、時間的に近鉄で移動することに。
近鉄特急で行こうと思ったが、その前の急行の方がちょっと早く着くらしいので、そちらに飛び乗る。
電車は以外と混んでいて、桑名までは立っていなくちゃいけなかった。
名古屋〜松阪間を約1時間半で移動。特急だと1時間10分。

松阪には今回が3度目。
最初が5年前、京都に住んでる頃、今のカミさんと来た。
その時は「牛銀」7000円のすき焼きを頂き、"松坂牛ってすごい!"って思う
ぐらい感動した。ただ、高過ぎだけどね。
2度目が4年前、前の会社の同じ課の"関西のお笑い芸人〜トダマン""デブ派〜坂モッチ""とってもラッキーマン〜N下恵""永遠のハゲ派〜OYサン"と俺の5人で、「勝負ツアー」と題したツアーを敢行した。
車の運転から食事まで、テニス、バスケのフリースロー、ラジコン、カート、パットゴルフなど全てにおいて勝負で決めた。
「勝てば天国、負ければ地獄」の弱肉強食の勝負を一泊二日で行い、伊勢志摩に行く途中に立ち寄った。
「その勝負、誰が勝ったって?」
まあ、他のヘタッピ4人の為にあえてコメントは差し控えよう。ちなみに3種目は同じ人間が勝ったので、一度も勝てない人間もいた事は事実。

松阪での打ち合わせも順調に進み、先生と食事をしに、市内の「脇田屋本店」にお邪魔する。
ここは、先生が松阪に来たお客サンを常に連れてくると言う、ホルモン焼き屋。
ホルモン焼きって行っても、松阪牛のホルモンだからね。
ビールで乾杯し、まずは"生キモ"を胡麻油で食す。

臭みがまったくなく、ウマイ!
普通、この手のキモは途中で飽きてくるのだが、まったくそうゆうのがない。

"タン塩"も分厚く切られていて、普通じゃ噛みきれない厚さなのだが、ちゃんと噛みきれて、ウマイ。
"カルビ""上ホルモン"は、特製のみそダレで頂く。

八丁味噌が入った、真っ黒なタレは、甘味がある。
カルビもウマイがやっぱりホルモン。胃や腸だけでなく、心臓なども混ざって一つで出てくる。
ついついビールがすすんでしまう!
「いやあ〜、色んな人を連れてくるのがわかるよ!」
食いすぎちゃったね。
その上、ご馳走になっちゃって、今日はとってもラッキーマン

松阪から近鉄特急で名古屋に向うが、お腹が苦しくて、名物「牛肉弁当」は食べれなかった。
時間的にも名古屋到着が21時20分と、かなり厳しい時間。"もう、このまま名古屋に泊まろう!"かと思ったが、新幹線が関が原の雪で20分以上遅れていた。
そうしたら、やっぱ、帰らなくっちゃいけないかな〜ってなっちゃう。
疲れた体にムチを打ち、新横浜から先の保証もなく新幹線に乗る。

新横浜に着いたのが23時35分。そこから地下鉄であざみ野まで。
あざみ野着いたら24時で、丁度電車が行った後だった。
最終電車に乗り、家に着いたのが24時35分。
日帰りはホント疲れるね。

2000/2/18


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