梅雨の晴れ間で、暑い東京を抜け出し、北陸富山へ飛び立った。
たどり着いたここ富山も暑かった。着陸直前にちょっと揺れたが後は素直なフライトだった。
富山での目的はただ一つ!うまい、鱒のすしを買う事!って、「おまえ何しに来たんだ!」って怒られてしまう。
空港まで先生が迎えに来てくれて、車で打ち合わせする為の喫茶店に移動する。
途中、8年前に食べた鱒のすしの話をすると、「たぶん、あそこでしょう。」と打ち合わせ前に連れて行ってもらえる事に。
店の前に着いて、思い出す。「あ〜〜、こんな感じだった。」
お土産用に鱒のすし2つと小さいミニを2つ購入。このミニサイズは富山だけでしか見る事が出来ない。1個\350とおつまみ、おやつ、お茶受けによさそう。
購入した店「せきの屋」は明治11年創業の老舗。よく見掛ける「源」のように大量生産ではなく、手作りで作られているのがうれしい。当然、無添加。
喫茶店でコーヒーを飲みながら打ち合わせをし、食事に向かう。
富山湾で取れた魚介類で握ってくれる「寿司栄」に伺う。かわはぎ、ばい貝などうまいネタを頂く。ホタルイカの旬が終わっていて、無いのが残念だ。
でも、満足満足。
富山駅で車内用のエビスとMONSTERの12巻を購入。
「特急はくたか」は越中−越後の海岸線を静かに走り抜けていく。
梅雨前線の影響か、晴れているのに海は穏やかではない。「まだ、もう一暴れするぞ!」とでも言っているかのようである。冬の荒くれ日本海とは一味違う海である。
列車の旅にはやはり、駅弁である。先程買った「せきの屋の鱒の寿しミニ」を取り出し、エビスをプシュッ!とあける。小さく丸い鱒の寿しを空けて食べようとすると、駅弁を売って車内を歩いているおばさん二人が声を掛けてきた。「それ、どこで買ったの?」「おいしそう!」と本人達は「越前かにめし」や「甘えびめし」などもっと美味そうな弁当を売っているのに。
ビールのつまみに最高の量と味。ピンクに色着いた鱒の身は一見するとシャケのようにも見える。ほど好い甘さと、しゃりの酸っぱさが絶妙にマッチしている。
ふと気が付くと糸魚川を過ぎていた。満腹感とほろ酔い加減で眠っていた。睡魔はそのまま持続し、終点越後湯沢まで一眠り出来た。
越後湯沢から上越新幹線に乗り換え、東京へ。
MONSTERを読む。この本はある日本人脳外科医テンマが、ヨハンという少年を助け、その少年が次々と殺人を犯し、濡れ衣を着せられたテンマが、ヨハンを助けた責任を自分で解決するために、警察から逃亡しながらヨハンを追い掛けるストーリーである。舞台はドイツでヨハンの出身地であるチェコに舞台を移している。
必見のマンガである。
先程の睡眠のおかげで、読書がはかどりあっと言う間に大宮を過ぎた。
ドタバタ、シナイコトハ、イイコトダ。
1999.7.1
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