Chapter2 高速道路の車線について

高速道路は普通片側2車線ですよね。交通量の多いところだと3車線以上のところもありますが、たいがいは2車線です。一般道などでも片側2車線の道路はたくさんありますが、高速道路を早く走るために、この車線というものをどのように使って走ればいいか?そのあたりをここではお話したいと思います。

本題に入り前に、ひとつ、僕が個人的になげかわしく思っていることを言います。それは、車線変更でウィンカーを出さない車が多いってこと。車線変更の際には約3秒前にウィンカーを出さなければならないことは教習所でも習っているはずです。まぁ、教習所で習う運転がすべてよいとは思っていません。だけど、ちゃんと守るべきルールもたくさんあると思います。そのうちの一つが車線変更時のウィンカーです。ウィンカーはなにも割り込むときだけに相手の車に進路を譲ってもらうためにつけるものではありません。周りの車に車線変更など、自分の車の言ってみれば挙動がかわることを知らせるものです。最近は信じられないことに右左折でもウィンカーを出していない車が増えてきているように思えます。他の車に対して自分の車の挙動を事前に知らせるための、ブレーキランプに次ぐ大切なコミュニケーションツールだと思うのでもっとウィンカーはしっかり使って欲しいと僕は思います。
よくいませんか?直進すると思って後ろをついて走っていたら交差点に入るところで急にウィンカーを出す車、
左車線を走っていると思っていたらふら〜っとウィンカーも出さずに右車線に移ってきて、しばらくしたらまた左車線にふら〜っと戻るのかと思いきや、車線にまたがってど真ん中を走っているわけのわからない車、走っていると左にウィンカーを出すので止まるのかと思ったらそのままずっと走っている車、単純にウィンカーを出さずに曲がっていく車
・・・・とまぁ、少なくとも車線変更でのウィンカー、交差点手前30mのウィンカーを守ってない車は非常に多いですよね。ひょっとしたらここまで読んで、「何をそんなに細かいことをうだうだ言ってんだ・・」と気分を害されている方もいるかとは思いますが、仮にそういう方がウィンカーを律儀に出していなくても、今ここで私はその方の運転を非難するつもりは全くありまりせん。(そりゃウィンカーを出していただけると私個人は嬉しいですけど、、)ここで、ウィンカーの話を出しているのはあくまで高速道路を早く走るために重要だと思ってのことですから、その点はご了承ください。
先にも述べましたがウィンカーは周りの車に自分の車の挙動変化を伝えているわけです。もっとも急ブレーキなどはウィンカー以前にブレーキランプがつくので、結局他の車にも影響がある大きな挙動変化はウィンカーとブレーキランプがついているときに行われていると言えそうです。つまり、裏返すと、ウィンカー、またはブレーキがついていない時は基本的に周りの車に対してに伝えるべき挙動の変化が少ないと言えないでしょうか?
ただ、日頃からウィンカーを律儀に出さない人の運転では、必ずしもウィンカーが出ていない時に車の挙動が安定してるとは言いきれません。逆に言うと挙動変化、右左折、車線変更で必ずウィンカーをつけるくせをつけるとウィンカーをつけないで走行している間は挙動変化のない安定した走行をすることになるとは思いませんか?

(挙動変化が起こる時にはかならずウィンカーを出して周囲にその情報を伝える)
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(ウィンカーを出さない時は自分の車に変化を起さない)
=>
(ウィンカーを出さない間は安定して走行している)

多少強引に聞こえるかもしれません。ですが、、、ひょっとして、これを強引だと感じる人は、(例えば、周囲に車が走っていない田舎道で進路変更するときとか)律儀にウィンカーを出してはいない方ではないでしょうか?? というのは僕は、周りに車がいようがいよまいが必ず進路変更ではウィンカーを律儀に出すようにしていまして、そのウィンカーをだすことで「左車線を走る」または「右車線を走る」と言った、一種の「けじめ」をつけて運転しているような気がするからです。普通はそんなこと考えて走っていませんよね。
・・・ちょっとわかりづらいですね。では、車線のけじめをつけて走っている実感とはどんな感じなのでしょう??
車線とは車が走る場所として与えられた空間です。いわばレールとその上を走る列車のような関係です。新幹線はレールの上を単調にではありますが快適にかつ確実に前へ前へと進んでいます。「巡航」しています。僕にとっては、この「巡航」のイメージが車線にけじめをつけて走るって感じです。

快適に愛車のエンジンの鼓動を感じながらまるでレールの上を滑るように「巡航」する列車のように車線と車の関係を美しく保ちながらクルージングする楽しみを少しでもたくさんのドライバに感じてほしいと思います。不必要なハンドル操作はなく多少路面が荒れている時に修正する程度。瞬間瞬間に車は次々と回りの景色を切り裂いて前に前に進んでいく。スピードメータの針はある速度を示したままでほとんど動かずインパネは静寂の世界。。。当然車内も不必要な揺れもなく同乗者も快適に乗っていられる状態。このような安定したクルージングを楽しめるのは基本的に路上駐車や信号機や飛び出しもない道路で実現しやすくなります。高速道路はまさにその条件をそなえたすばらしい道路なんです。

さて、長々とウィンカーを出すことで、逆にウィンカーを出さない間のクルージング「巡航」を安定したものとする意識、同乗者に不安を与えない快適なドライビングを身近にする話をしてきました。当然ながら挙動変化がない、ということはスピードも一定している、ということに結びつきます。まさに、特急列車がレールの上を快適に巡航するイメージです。
普通はこのようなことは考えずに皆さん運転されていると思います。これをふまえた上でウィンカーとともにもうひとつ、高速道路で守っていただきたいルールがあります。それは、左が走行車線、右が追い越し車線という決まりです。これからあと、高速道路を早く走るためにはこのルールを守ることが基本中の基本です。同時に世の中の高速道路を走っている人全てに守って欲しいルールでもあります。具体的にいくつかポイントをあげると

1.基本的に走行車線(左レーン)を走ること
2.追い越し車線(右レーン)は走行車線(左レーン)を走る自分より遅い車を追い越す、または追い抜く時にのみ走行する。
3.追い越し車線(右レーン)を走っている車を走行車線(左レーン)から追い越してはならない。
4.追い越し車線(右レーン)を走っている車を走行車線(左レーン)で追い抜くのは構わない。
5.走行車線(左レーン)に追い抜くべき、または追い越すべき車がいない状態で追い越し車線(右レーン)を2km以上走行してはならない。(罰せられます・・・知人でつかまって減点された人を知っています)

これらは、僕が作ったルールではありません。ちゃんと道交法にのっとったものです。ただし、知ってはいるけれども、なかなかしっかりと守れていない人が多いように思います。(5.に関してはご存知ない方も多いようです。ご注意あれ・・)
とりあえず、この5つの項目はしっかり頭にいれて運転していただきたいと思います。高速道路を走る車のスピードは千差万別です。その一台一台に車線を用意していたら何車線あっても足りません。限られた車線で少しでもスムーズに車が流れるための約束として左が走行車線、右が追い越し車線というルールがあるのだと思います。絶対的にはいろんなスピードで走っている車がありますが、特定の2台を見ればそれはどちらかが速く、どちらかが遅いのです。そういった時、毎回車が近づくたびにそれぞれが「私は左」「俺は右」「あんたが遅いから左へ行きなさい」「いやあんたが左でそのまま抜いていきなさい」・・・などとやっていたんでは危険です。何十、何百万台と走っている高速道路で、前後または左右に隣り合った車が事故を起さずそれぞれがスムーズに走るためにその車の速い方が右、遅い方が左を走るという約束ごとがあるわけです。そうすることで基本的に全ての車が左側の走行車線を走行し、自分より遅い車を追い越す時にのみ右の追い越し車線を使用することだけを各車が判断すればよくなります。

右車線は急いでいる車用でもなく、まして左車線は流れにのれない遅い車のみの車線でもありません。
ウィンカーを出して必ず車線変更をするぐらいに自分が走っている車線を意識した上で、特に高速道路では通常は左車線を走行(巡航)することを意識して、遅い車がいる時のみ、3秒前にウィンカーを出して右車線に移り、追い越しがすみ次第再びウィンカーを出して走行車線に戻る。。。といった運転を心がけましょう。
この運転を皆がしていただくことを望みますし、このレーンチェンジを守って走行することで結果的に早く目的地につけることになることを順にこの後の章でお話していきます。

Chapter1 どうすれば早く目的地につけるか?
Chapter2 高速道路の車線について
Chapter3 高速道路のマナー
Chapter4 周囲がわかるスピード
Chapter5 車線変更ができるスピード
高速を速く走る方法
Chapter6 取り締まり
Chapter7 こんな運転していると・・・
Chapter8 こんな運転をしてください。(精神面)
Chapter9 こんな運転をしてください。(技術面)
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