Chapter1 どうすれば早く目的地につけるか?

長距離ドライブをしていて、後ろから猛スピードでライトをパッシングしてくる車に気づいて左によけて先にいかせて、そのまましばらく走っていると同じ車が左車線をゆっくり走ってた・・ってことはないでしょうか?他にも、先に行かせたつもりの車が先の渋滞でトロトロ走っていたり、びゅんっと抜かしていった車がサービスエリアに入ったら止まっていて、車からドライバーがちょうど降りているところだったとか・・・等などの経験をしたことはないでしょうか?
その他にも、スピードを出して先にいった仲間の車に比べ、大して遅れをとらずに自分も目的地に着いてしまった、ということもよくあることだと思います。

ある瞬間にどんなに速く走っていても、それが目的地にはやく到着するということにはなりません。目的地に一番速くつくには、スタートしてから目的地までの走行についてその平均速度がいかに速いかによって決まります。

一例を考えてみましょう・・・。
行程600kmをAさんは150km/hrで30分、80km/hrで30分、100km/hrで30分、そしてまた、150km/hrで30分、、、の繰り返しで走ることとします。最高速度は速いけれど、むらのある走りです。
Bさんは終始120km/hrで走ったとします。
この場合、AさんとBさんが600km先のゴール地点にはどちらが早く到着するでしょうか?
数字の嫌いな人はこの緑色の所は飛ばして読んでください。(^^)
Aさんは始めの30分は時速150kmで走っていますからその間に75km進みます。
次の30分では時速80kmに落ちているのでその間には40kmしか進めません。(勿論、これは、渋滞とかは考えてません)
そして、次の30分は時速100kmで走っているのでその間に50km進むことになります。
Aさんはこの90分の間に75km+40km+50km=165km進むことになります。
同じペースで次の90分間はしるとまた165km進み、次の90分でも165km進むことになり、スタートから90分X3=270分(=4時間30分)の間に165kmX3=495km進むことになります。
残りは600km-495km=105kmです。最後のこの105kmの区間はまた、時速150kmで走ることになるので105km÷150km/hr=0.7時間(=42分)となり、600km走りきるのにトータルで4時間30分+42分=5時間12分となります。
これに対してBさんは終始時速120kmで走るわけですから600km÷120km/hr=5時間で600kmを走りきることになります。

結局は、行程600kmをAさんは5時間12分、Bさんは5時間で到着することになり、Bさんの方が12分早く目的地に到着することになります。
つまり、ある時、Aさんのように最高速度が高くても目的地までの全体の中でどういったスピード配分で走っているかによっては最高速度の遅いBさんより目的地につくのが遅れる、といったことがありえるということです。

ここで2時間おきにAさん、Bさんともに休憩をとったとします。
大抵の人は時速150kmでずっと走ることなんかに慣れてません。Aさんもそんなスピードで走ることが慣れてなかったとすると、疲れもひどいでしょう。2時間おきの休憩もどうしても長めになり30分程度とってしまったとします。
Bさんの方は時速120kmならば、Aさんほどは疲れず2時間おきの休憩は20分で十分だったとします。
すると結局Aさんはトータル6時間12分かかり、Bさんは5時間40分で600kmを走りきることになります。

この二人が600kmを平均でどれぐらいのスピードで走ったかを考えると
Aさんは600km÷(6時間12分)=97km/hrとなり、
Bさんは600km÷(5時間40分)=105km/hrとなります。
どうですか?思ったよりAさんは遅いですね。時速150kmまで出して頑張っても平均では97km/hrしかでていないんです。
もっとも、Bさんもコンスタントに120km/hrで走っていましたが、休憩をとったこともあり、平均では105km/hrです。

一時的なスピードの速さだけが目的地に早くつけることにはならず、また、休憩をとると目的地到着時間の遅れに直接結びつくことになることがこれでわかります。(だからと言って休憩するなとは言いませんよ)

つまり、このように高速道路を走って、(もっとも高速道路に限った話ではありませんが)目的地に早く到着するには、冒頭にも述べた通り、可能な限り平均速度を上げて走ればいいのです。
ですが普段、高速を走るときに誰もこのようなことは考えて走ってはいませんよね。だから、自然と上り坂ではスピードがおち、下りの直線ではスピードがあがり、同乗者と話しをしているとスピードがまたおちて、トンネルに入っても知らず知らずのうちにスピードがおちます。後ろからあおられると、スピードはあがるし、時に他の車との競争心に火がつくとこれまたスピードがあがります。サービスエリアに入ると、最近は飯もまあまぁ上手くなっているし、タダで番茶(orほうじ茶)は飲めるし、景色のいい所もあるしついつい時間が経つのを忘れて30分、40分ぐらいすぐ居座ってしまいます。これでは結果的に平均速度はかなり遅くなります。

このあとの章では、僕が長距離ドライブをこれまで、楽しんできた中から得られた平均速度を速く保つ方法、考え方について書いていこうと思います。

Chapter1 どうすれば早く目的地につけるか?
Chapter2 高速道路の車線について
Chapter3 高速道路のマナー
Chapter4 周囲がわかるスピード
Chapter5 車線変更ができるスピード
高速を速く走る方法
Chapter6 取り締まり
Chapter7 こんな運転していると・・・
Chapter8 こんな運転をしてください。(精神面)
Chapter9 こんな運転をしてください。(技術面)
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