memorandum


ROD / REEL / LINE / FLY

ロッドは「Winston BL5」#12、リールは「Charlton 8550C/Offshore」(バッキングはダクロン30lbの下巻き100m、有効バッキングとしてPE4号を500m弱)、ラインはRioの「Deep Sea 400gr 」を使用。

BL5のリフティング・パワーは秀逸。このロッドの特徴は、チップからミドルセクションの異様とも思える(笑)柔軟さとバットの強靭さのバランスにあると思う。個人的な印象としてはフルベントに近い状態でのバットを軸としたチップからミドルセクションの横方向へのネジレに強いように感じられ、J字に曲がった時の横走り時にも一定以上の柔軟さを見せた。

Sage他、ファーストアクションの堅めのロッドはこの種のファイトの場合、おしなべてJ字状態で横に走られて折れることがままあるが、BL5はその種の状況に強そう、と言えるかもしれない。だからといって、ファイトに気を遣わなくて済むということではないが(笑)

余談になるが、このBL5 #12は使い始めて4年。3年前にルアーロッドに引っ掛けられてチップが折れ、修理に出した。時間がなかったので代理店をスキップし、メールでウィンストンの本社と直接やりとりしたが、ロッドの登録確認後、遠征で急ぐ旨を伝えFedexで送付したら、きっちり3週間で修理が完了し手元に届いた。

シリアルNo.(製造ロット)ごとに保管してあるマンドレル(巻芯)で必要なセクションを巻いて、焼き、塗装、フィッティング、ラッピング、コーティング、製品テストを経る一連の作業とデリバリーを含めて3週間は、ほとんど望みうる最短期間か。ちなみに修理に必要だったのは、モンタナまでの送料ポッキシ(笑)

8550Cは巻き径が大きいのはもちろんとして、この種のファイトに向いたリールだ。どこ向いているのかといえば、大きなドラッグ調整ノブの操作性も捨てがたいが、やはりドラッグ設定がひと目でわかること、ドラッグ目盛と設定ドラッグがつねに一定の関係にある、ということに尽きる。

状況に応じてドラッグを調整したが、すぐ前に使っていたドラッグ設定と締め込みすぎたドラッグ設定との間に設定したり、勝負に出る時の締め込みなどが確信を持って行えるのは、大物とのファイトの場数が十分とは言えない自分には、かなり心強かった(笑)

一昨年、世界記録を更新するブルーフィン・ツナ(大西洋クロマグロ)がアメリカの東海岸で、このリールでキャッチされたが、そのギリギリに近い状況での有利さの片鱗(?)を感じとることができたかも(笑)

ラージアーバーはマグロの場合は有効だ。リフトアップがテンポ良く行えプレッシャーを維持しやすいこともさることながら、魚がこちらに向かって走った場合など、巻き取りの早さが勝敗を決する状況にも何とか対応できた。事実、この日の釣りだけでもスモールアーバーで巻きが追いつかずにバレたケースが2度ほどあったように思う。

Deep Sea 400gr は、重いフライをターンさせることを意図して、フロント部分(26 ft)に400グレインのシンキングがアタッチされているオフショアで人気のラインだが、このシンキング部分が今回の場合、意外に効果的だったように思う。

ルアーも同時に流しているので、水面には当然水しぶきが上がり、おそらくそれが魚の興味を惹いてナブラが浮いてくるように思えるが、その際フライがほんの少しでも沈んでいれば、先に食われるという理屈が成り立つかどうかはわからないが(笑)、ともかくフローティングラインで流すよりヒットは多かったのは事実。

フライは、小魚のシルエットで動けばなんでも食った状況だったかもしれないが、最初にヒットしたフライはグリーン系だった。その後、ブルー系、レッド系も使ったが、グリーン系の反応が良かったように思う。フライサイズは2/0から#2までを使った。

30lb級の魚を掛けたのは、オフショア派アングラーの心の師匠(笑)トレイ・コームスの「Sea Habit」を下敷きにした、ボリューム感のあるオリジナル・パターン。フックもがまかつ製の「トレイ・コームス・フック」。(笑)
 
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