Shiokawa Collection
塩川コレクション

2012.4.30


紫釉葡萄文花瓶


年代:1906-30年

高さ:18.5cm 口径:6.5cm 最大径:9cm 高台径:6.5cm
作家:錦光山宗兵衛

紫色の素地に葡萄がパート・シュル・パートで描かれており、その上からさらに紫釉を掛けています。
パート・シュル・パートは、セーヴルが考えた技術で、ウエッジウッドなどでも有名ですが、
セーヴルは1900年のパリ万博にこのパート・シュル・パートのテクニックを
使用したアール・ヌーヴォー花瓶をたくさん出品しています。

おそらく、7代錦光山宗兵衛は、これらセーヴルの花瓶を見て研究をしたと思われます。
なかなかない珍しいものだと思われます。


7代錦光山宗兵衛略歴

1868〜1928

 錦光山家は江戸時代中期以来の京都粟田口を代表する陶家で、
慶長年間に京都ではじめての海外貿易に着手しました。
6代目は、薩摩焼の作風を取り入れた京薩摩を考案したのが有名です。
 7代目は、父6代目に陶技を学び京薩摩を制作していましたが、
京焼の意匠改良の必要性を感じ、国内外へ視察に赴き、
明治36年第5回国内勧業博覧会で、
アール・ヌーヴォー風の花瓶を出品しています。
明治22年 パリ万国博覧会で銀牌受賞。
明治33年 パリ万国博覧会で金牌受賞。
明治38年 リュージュ万国博覧会でグランプリ受賞。
大正5年には緑綬褒章を受賞。


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