Shiokawa Collection


1956 Hofner Club40 (125)

serial number : 149



  1956年製、色はブルネット(Brunette,またはブラウンサンバースト)で、 シリアルナンバー149のHofner Club40(125)です。 前述したように、大陸仕様は125の番号でよばれており、 ロンドンに輸出されたセルマー仕様のものがClub40と呼ばれていました。 しかし、125は1956年の時点でロンドンへ輸出されていたとは思いますが、 まだ、Club40とは呼ばれていなかったと考えられますので、カッコして125と書きました。 Fホールなどの穴は空いてませんが、ボディは空洞でセミアコースティックタイプのギターであり軽量です。 ヘッドのデザインは1954年から1956年に使われたもので、 ピックアップとコントロールパネルの形から、1956年と判断しました。  ヘフナーではめずらしくバックがフラットな一枚板で製作されています。 コントロールパネルが円形であるところが1956製の特徴でもあります。 また、テイルピースにヘフナーの社章みたいなものが付いています。

Clubシリーズには3種類あり、1マイクの40のほかに2マイクの50および60があります。 Club40が有名なのは、ジョンレノンが所有していた右利き用をポールマッカートニーが譲り受け、 弦を逆さに張り、左に構えてハンブルク時代に使用していたことです。 そのため、ポールが使用していたおそらく1957年製の同じ仕様のClub40が、 現在上位機種のClub50や60に比して値段が高いのが実情です。

おそらくClubシリーズは、ギブソンのレスポールを参考にして作られたものと思われます。 アメリカのR&Bに憧れていたお金がないロンドンの若者は、 みなギブソンのレスポールの代わりにこのClubシリーズを購入しました。 ジョンレノンもその若者の一人であったのでしょう。ですから、なかなか50年代の状態の良い Clubを見つけることは難しく、特に一番安かったClub40は、傷だらけで修理をたくさん施されたぼろぼろな状態のものが多いです。




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