こぶ論(1)


こんなえらそうな題名でものを書いていいのでしょうか?

こぶを滑るときに気をつけることを書きます。

と、言ったからといって私が上手く滑れるわけじゃないです。

・なるべく板を揃える。

これは、かの渡辺一樹デモもSKIBIBLEの中で言っておられてます。板 を揃えないとこぶの段差のところで右足と左足がこぶの上と下(谷)で大股開き 状態になってしまいます。

・こぶを越えたらスキーの先端を素早く下に下げる。

基本的にスキーは空を飛ぶ道具ではないので、地に板が接していることが前提 です。ですから、板が宙を浮いてる状態では基本的にコントロールが効かなくな ります。
トップを下げることによって板が雪面に接することになるので、次のターンに 入りやすいはずです。

・若干後傾気味。されどすね入る。

これは、八方の黒菱ゲレンデでモーグル大会があったので見に行ったとき、一 緒にリフトに乗った選手の人が言ってました。こぶの中で少し後傾気味で滑ると よいということは渡辺一樹さんも言っておられますが、単純にそれを真似すると 、こぶに乗っかった瞬間に後傾がゆえに板を押さえ切れず、板だけ先に前にすっ 飛んで行ってしまいます。太股に満身の力を込めてへっぴり腰で板を押さえるけ れどもこぶは容赦なく次々とやってくる、なんとか谷回りしてゲレンデの端っこ まで行って止まるのがおち(・・・これ、私の場合です)。
ですから、すねの緊張感はくずさず、膝が進行方向に、板のスピードに負けな いように、前にのかってる感じで行くわけですわ。ちょっとでもホンマモンの後 傾になりかけたらその前に上半身のポジションをニュートラルの位置に持ってい く、そのへんのぎりぎりのとこだと思います。

・腕は常に前へ、前へ、

ストックをついて、気を抜くと自分が前に進んでるぶん、腕が体の後方に飛ば されてしまいます。次のターンのきっかけをちゃんととるためにも、手は前へ、 前への意識がだと思います。

・こぶの腹ではしっかり谷方向へ気持ちを持って行く。

当たり前ですが、こぶに向かっていく時はこぶの背になるわけで、その部分の 斜度は緩くなります。そのあと谷回りに入るときこぶの肩から腹に滑って降りる わけですから斜度がきつくなります。この時恐怖感から腰がひけてしまうと
当然後傾になってうまく回れません。どうせ次のこぶがあなたを受け止めてく れる・・ハズ、ですのでここは勇気を持って谷方向へのスキーとあなたの体全体 が一体となっての自由落下感覚を楽しみましょう。自分から落ちて行く感覚です 。一瞬の落下(浮遊)感覚が必ずや、あなたを次のターン運んでくれるはずです 。

・こぶをベンディングで回る時、しっかり曲げてしっかり伸ばす

こぶを膝を曲げることによってそのショックを吸収しつつ、そのこぶを廻って しまおうと、言うわけですけど、これが理屈で分かっててもなかなか上手く行か ない。で考えてみると、こぶを吸収してるつもりで膝を曲げているつもりなんだ けれどそれが十分でない時が多いようです。ゲレンデで、てこずるこぶを冷静に 見るとその底からこぶの頂上までの高低差は数十センチはあります。仮にそれが たったの30cmだとしても、それって膝の少し下ぐらいの高さです。今、試し にあなたがそこに普通に立って、右足を左足の膝あたりまで上げて、上半身はス キーをしてるように少し前かがみになってみてください。結構右足上がってます よね。こぶの中でひとつひとつのターン毎にこれだけ足を曲げにゃならんという ことです。当然曲げた後、こぶの腹に沿って足を十分に伸ばしながらターンをせ んと、次のこぶで十分に膝をまげてショックを吸収できません。

・こぶをベンディングで回る時、早く曲げすぎない。

こんな人はあまりいないと思いますが、あまり考えすぎてこぶにぶち当たる前 から膝を抱え込まないようにしましょう。

・こぶの練習は春スキーの重い雪がいい感じです。

練習といったら語弊があるかもしれないです。飛ばされないので、多少ポジシ ョンが悪かろうが、滑れてしまうのです。個人的趣味かもしれない・・。

・こぶを大回りしてみる。

こぶのゲレンデを大回りしてみるとそのうち、こぶの腹の急な所とかそのゲレ ンデの全体的な斜度とかが掴めてきて、ひとつひとつのこぶで悩んでたことが
なんだか小さなことに思えてきます。同じこぶ斜面の斜度が不思議と緩く見え てきます。そうしたらしめたもの、ひとつひとつのこぶのターンが楽になってき ます。ただし、危なくないように、絶対的に斜度の緩やかなこぶ斜面から始めま しょう。

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